気配と囁き ―秘密の薔薇―

個人的な関心事についての日録風覚書。隠されたもの、語り得ぬもの、覆われたもの、向こう側、境界線上のもの、この世ならぬもの、過剰なもの、偏奇なもの、只事でないこと、などについて。

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引越しでのもう1つの不思議な出来事

今回の引越しにまつわる怪談というのは先日アップした通りだが、それとは別に不思議というか珍しいことがあった。

稀に、世の中には双生児ではないかと思うほど良く似た人間がいるものだが、これもそんな話の1つかもしれない。

引越し当日、運送会社のスタッフが5人やってきた。
皆体格の良い若者で、ほぼ全員が20代だと思われた。
中でも一番屈強な、30近いと思しき年嵩の男性がチーム・リーダーだった。

挨拶を交わす間にも早速作業が始まり、凄まじい速さで荷物が運び出されていく。
当日の朝までにあらかた荷造りを終えていたが、まだ1階の仕事場の床に散らばった雑多な資料や、小さな押入れというか物入れの中のものの荷造りが残っていた。

急かされるようにばたばたと一心になって片付けていた。ふと気がつくと、すぐ近くに1人のスタッフが恰も付き添うように作業をしている。

ちらと顔を見て驚いた。似ている。
よく見るとそれほど似てはいないのだが、身体全体から醸し出される雰囲気が、家人の甥っ子にそっくりなのである。

実際の甥っ子は、私の口から言うのも問題があるが、不出来な人間というか世間からは疎まれるような人間で、人が良いと言うのか、ぼんやりしながら周りの悪意ある友人達にたかられ、ほとんど人生を棒に振りかけた挙句に、危ういところでまたとない伴侶に恵まれ、何とか暮らしているような有様なのだが。

配送業者の当の若者は、その甥っ子とは違って、寡黙にきびきびと働く上に、読心術でも使っているのかと思うほど気配りが見事だった。

こちらが手を止めて思案していると、すぐにそれと察知してダンボール箱を差し出してくれる。ちらと視線を泳がすと、すかさずサインペンを渡してくれる。
まるでテレパシーで通じているかのような按配なのだ。

彼がすぐ傍に来るとその都度、一瞬まるで不出来の甥っ子が改心して、おまけに頭脳も聡明・明晰に生まれ変わって手伝いに遥々やって来てくれたのかと錯覚しそうになった。

改めて顔を見るのだが、輪郭は何となく似ているものの、細部はあまり似ていない。醸し出す雰囲気というか気配が瓜二つなのであった。

こんなことは初めてで、不可思議この上ない貴重な体験であった。
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妖かし | コメント:0 |

引越し怪談(その5)

明けて翌7日。
午前中に家主に電話を入れた。
また留守だった。

どうやら連日出掛けているか、連休を利用して旅行にでも行っているのだと思った。

このままでは外出がままならないので、とりあえずホームセンターへ行って同タイプの錠前と交換することにした。

そのまた翌日8日の午後になって、断りなしに鍵を交換したまま、家主に連絡せず放置しておくのはまずいと思い、詳しい経緯をA41枚にしたためFAXをした。

すると、程なくして家主の奥さんから慌てた様子で電話があった。
どうやら、前々日の不動産屋の営業マンの説明では詳しいことが分からなかった様子だった。

家主の話によると、、、
私が仲介して貰った不動産屋とは別にもう1軒の不動産屋にも仲介を依頼していた。引越し当日の朝、その不動産屋の担当営業に、物件の壁に取り付けてあった「貸物件」という看板の取り外しを依頼した、というのだ。

そして、その営業担当者が件の“髪の長い女性”なのだという。

辻褄は合うようだった。
しかし、なぜ彼女は鍵をわざわざ換えたのだろうか、、、
換えれば、新しく越してくる借家人が困るとは考えなかったのか、、、

家主の話も奇妙であった。
その不動産屋には2つの鍵を渡してあったという。
交換する前の古い鍵と交換したあとの新しい鍵と。
何のために???

それにしても、1年間借り手のなかった空き家の中に、なぜ何本もの抜け毛とヘアピンが落ちていたのか、、、
部屋の中だけならともかく、浴室の排水溝の中にまで、、、

家主の奥さんの話によれば、前の住人があまり掃除をしないだらしない人だったらしく、汚れた家の中をしっかり何度か掃除をしたというのだ。勿論、排水溝の中も。

ガスは業者の手で開栓する必要があるが、電気や水道は勝手に使うことは可能だ。
夏のある日、あまりの暑さに、その担当営業ウーマンが浴室でシャワーを使い、ついでに髪を洗ったことがあったのだろうか、、、
(水道の元栓を開くのは、若い女性には少々難しいのではあるまいか)

それとも、恋仲の異性を連れ込んで密会でもしていた、とか、、、

その後、家主さんが当の女性担当者に聴き質すと言っていた事の顛末について、家主さんからは何も連絡がないので、事の真相はいまだ闇の中である。
妖かし | コメント:0 |

引越し怪談(その4)

不可解なことは他にもあった。

1日に鍵を受け取ったその足で新居へ向かい、中に入って各部屋の寸法を測って、その日は直ぐに帰った。
翌2日に家人と一緒に新居へ行き、お隣へ引越しの挨拶に行った。
またその際、家人の古くからの友人が引っ越し前の清掃のため加勢に来てくれた。
私は挨拶を済ませたあと、旧居に1人戻って片付けをした。

同行してくれた家人の友人は、大変綺麗好き、掃除好きの女性で、本当に隅々まで掃除機を掛けてくれ、照明器具の上に溜まった埃まで拭き取ってくれた。
その女性が言うのには、そこここにヘアピンと長い髪の毛が落ちていた。
また、浴室の排水溝にもヘアピンと長い髪の毛があった、、、

ヘアピンだが、私も引越しの前日に電話回線工事の立会いに行って、2階の部屋で見つけている。
家人の友人の話では、2日の掃除ではしっかり清掃したので、そんなものが落ちているはずがない、と言うのだ。

引越しした当日の夜は気味が悪くて、あちこちをしっかり戸締りして寝た。
今にも“髪長女”が髪の毛を振り乱して、家の中に乱入してくるのではないかとの妄想に怯えながら、、、
妖かし | コメント:0 |

引越し怪談(その3)

電話で話を聞いていて、なにか背中に冷水を浴びせられたような気がした。
以前そっくりな設定の怪談を読んだことがあったから。

電話の向こうで、配送業者のお兄さんが“どうも気が利かないことですみません”と謝っている。
“いやいや、おたくに全く非はないですから気にしないで”と言って電話を切った。

それから、仲介不動産屋の担当営業マンに連絡を入れ、事の顛末を話した。直接の担当者が不在だったので、別の営業マンに一通り事情を説明したあと、次に直接家主に電話をした。
家主も不在だったので、留守電に“鍵の件に関し、お話したいことがあります”とだけ吹き込んでおいて、それから私が出掛けて弁当を2個買って戻った。

弁当を食べ終わる頃、不動産屋の担当営業マンから電話があった。
家主から電話があって、私の吹き込んでおいたメッセージを聞き、不動産屋に電話をしてきたのだという。(慌てていたせいで、私の電話番号を吹き込むのを忘れていたのだった)

それによれば、鍵が換えられていることについて全く心当たりがない、ということだった。
以前の借家人が退去したあと鍵を交換したが、その後鍵の交換はしていない、という話だった。

5月1日に鍵渡しということで受け取った鍵で入居までに3度出入りをしている。
前日もその鍵で出入りをして、翌日の昼鍵が替わっていた。

一体どういうことなのか、、、
妖かし | コメント:0 |

引越し怪談(その2)

家人の話によるとこうである。

家人が午後1時に新居に着くと、どういうわけか家財の搬入が既に始まっていた。
家人は、運送業者に鍵が渡してあったのだと思ったそうである。
無論私は渡していない。というか、鍵は1つしかないので渡しようがない。
不動産業者から受け取った鍵は1個のみで、合鍵を作るのが間に合わなかったのである。

そして、当の鍵は昨日私が出入りした時の鍵とは明らかに異なっている。
運送業者はどうして鍵を開け、家の中に入れたのだろうか。

そこで運送業者に電話をして、事の経緯を尋ねた。
すると、そこでも不可解な話を聞かされた。

運送業者が1時15分前に来てみると、鍵は開いていて家の中から“髪の長い若い女性”が出てきた、というのである。
そして、その女性は「今日、入居されるのですか」と尋ね、鍵穴に鍵を差し込んでみて、鍵が合わないので首を傾げている様子だった、というのだ。
それで、運送業者がその女性は誰なのか不審に思い、「家主さんの関係の方ですか?」と訊こうとした時には、もうその女性の姿はなかった、、、
妖かし | コメント:0 |

引越し怪談(その1)

今回の引越しに際して、不可解で不気味なことがあった。

引越し当日の6日は、午前中の2時間で積み込みを終え、午後1時から新居で家具の搬入を始めるということになった。
11時には運送業者が旧居地を出発し、私たち夫婦は小休止ののち早目の昼食を摂りに出掛けた。

その後、私だけが旧居に戻って、1時からの不動産業者の検分に立会い、一方、家人は先に新居へ移動、運送業者が着く頃には新居の鍵を開けておくという手筈だった。

私の方は、立会いのあと、家の周辺にはびこった草花を除去せよという家主の意向のもと、炎天下で1時間ほど汗みどろになって作業をした。

ようやく新居へ着いたのが3時半頃、既にあらかた搬入作業は終わっていた。

夕方になって外へ夕食を摂りに出掛けようとすると、なぜか鍵が鍵穴に合わない。
5月1日に仲介不動産業者から鍵を渡され、そのあと転居日まで都合3回出入りして、引越し前日の5月5日にも電話回線工事の立会いのため、鍵をこの手で開け閉めしたのだった。

どうにも解せないので、家人に、昼ここへ来た時はどうだったのかと訊くと、そこから不可解な話になった。
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転居・備忘録(その2)

(2010年05月13日)

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今日で転居後1週間が経った。
まだ体の節々が痛み、打ちのめされたように体がだるいのである。

思えば、書籍の梱包に2日半、その荷解きに4日ほどかかっている。
また、転居前に旧住居と新住居を2度往復したのも応えているようだ。

過去、大掛かりな転居を4回経験している。
8年前、14年前、27年前、37年前である。
14年前といえば48歳だったが、それまでデスクワークをしていたとはいえ、まだまだ若かった。
また、8年前には54歳になっていたが、それまでの6年間トラック配送と整体業をしていたので身体的には比較的頑健であった。
(実際私と会った人は、私が頑健だと聞くと失笑されるだろうけれども)

今回、ダンボール箱の総数117個、うち書籍が34箱で思ったよりは少なかった。
しかし、荷解きして本棚に入れてみると、全5.5本のほとんどの棚が二重に詰まってしまった。
転居前に相当数を処分する予定だったが、転居の機会が思いがけず急だったので間に合わなかったのである。

次回の転居までには半減はするつもりでないと、次回はきっと体が持たないだろう。
書籍、恐るべし。
雑記・覚書 | コメント:0 |

転居・備忘録

(2010年05月10日)

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転居日から数えて5日目の朝である。

家人担当の衣類や台所関係の荷解きはほぼ終っているが、私の方がまだ少し残っている。
前回の転居は8年前だったが、あの時と比べると格段に体力が落ちている。
筋力と心肺能力の低下は覆うべくもない。
荷解きの進展がはかばかしくないのはそのせいである。

昨日、家人が家事の途中で
「この家、ずっと前から住んでいるような気がするわぁ」(関西弁の抑揚で)
と言った。

下見に来た時から、ずっと違和感を覚えていない。
近隣の住人の感じが良い。
年寄りがにこやかに過ごしている。
子供は結構大勢いるが、「スレた」感じがない。
大人も子供も向こうから挨拶をしてくる。

転居前の土地とは大違いである。

私鉄駅まで歩いて2分、走って1分。
近くに疏水が流れ、川沿いに遊歩道が設けられている。
春には桜並木が見事な花を咲かせるそうである。
雑記・覚書 | コメント:0 |
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